- 『イタリアの最も美しい村』へ行きたい
- ありきたりなイタリア観光では物足りない
- 公共交通機関のみで、イタリアの田舎や収穫祭を訪ねたい
- ワインやオリーブオイルの名産地を巡りたい
ローマやフィレンツェやヴェネツィア・・・
有名な観光都市も魅力的なのですが、イタリアには知られざる美しい町や村も数多く点在しています。

「イタリアの観光地はもう行き尽くした」という旅好きに、小さな村は人気だよね!
そんなイタリアの美しい村々から、さらに数々の厳しい基準をクリアし厳選されたのが『イタリアの最も美しい村(I Borghi più belli d’Italia)』の称号を持つ村。
イタリアでは少しづつ注目され始めていますが、日本ではまだまだ無名の村ばかりです。



わたしもたまたま訪れて「ここもイタリアの最も美しい村に選ばれていたのかー」と気づくことがほとんど…
『イタリアの最も美しい村』は、たいていは車がないと行けないようなロケーション。
「これまで行きたくても行く手段がなく、泣く泣く行くのをあきらめていた」という人も多いのではないかと思います。
そこで本記事では、公共交通機関だけで行くことのできる『イタリアの最も美しい村』ブリジゲッラへご案内します。



女子ひとり旅で、これまでに2度訪れました
ブリジゲッラへはボローニャやフィレンツェから鉄道を利用し、日帰りで行くことができます。
イタリアへ行く予定がある人もない人も、旅する気分でご覧くださいね。



ミエッタです。
「伊・食・旅」をテーマに情報発信しています。
- 渡伊回数が100回を超えてしまったイタリア好きトラベラー
- イタリアの複数機関でオリーブオイルを学び、資格を取得
- 国際線乗務歴 20年2ヶ月の元キャビンアテンダント
ブリジゲッラってどんなところ?
ブリジゲッラは、北イタリアのエミリアロマーニャ州にある小さな村です。
でもただの小さな村ではありません。
これは村へ通じる道路わきに立っていた看板。


「ようこそブリジゲッラへ」と書かれた下には「中世の村&温泉(テルメ)のある村」と記されていました。



温泉地でもあるんだね!
またブリジゲッラの周囲一帯にひろがる丘陵地は、赤ワインのサンジョベーゼ ディ ロマーニャDOC の名産地としても知られています。
「サンジョベーゼ(ワイン)街道」と書かれた看板も発見しました!


ほかにもいろいろな認定を受けている『イタリアの最も美しい村』ブリジゲッラ。
- スローフード推進の町
- イタリアオリーブオイル協会認定の町
- イタリア観光協会認定の町
村を散策中には、数々の認定を示す標識もみつけました。





観光・温泉・ワイン・オリーブオイル・スローフード…
この小さな村には魅力がいっぱい!
【ボローニャ・フィレンツェから】ブリジゲッラへのアクセス案内
ブリジゲッラは「イタリアの最も美しい村」ではめずらしく交通の便がよく、鉄道利用のみで行くことができます。





わたしはボローニャから日帰りでブリジゲッラを訪れました
近郊の主要都市からブリジゲッラへの行き方
ボローニャ(Bologna Centrale)・リミニ(Rimini)・ラベンナ(Ravenna)の各都市からは、いずれもファエンツァ駅(Faenza)乗り換え、ブリジゲッラ駅(Brisighella)で下車します。
フィレンツェ(Firenze S.M.Novella)からは、ファエンツァ(Faenza)方面行きのローカル列車に乗車し、ブリジゲッラ駅(Brisighella)で下車します。
(カッコ内は駅名)
なお、ブリジゲッラ駅はローカル路線の小さな駅のため、時間や曜日によっては列車の本数が極端に少なくなります。
往復の列車の時間は、前もって必ずチェックしておいてくださいね。
検索結果からは、乗り継ぎ情報も一目でわかり便利ですよ。



村の中心部へは徒歩で行くことができるんだね



半日もあれば充分観光できる小さな村です
【日帰りで行く】ブリジゲッラの歩き方
ここからは、ブリジゲッラの歩き方を紹介します。



日帰りで訪れるなら、これだけはおさえておきたい!
【半日観光におすすめ】ブリジゲッラの歩き方
- 村を見下ろす時計塔を目指す
- ブリジゲッラのシンボル・時計塔へ登る
- もう一つの村のシンボル・城塞へ登る
- ロバの小径を歩く
- 極上オリーブオイルの村ブリジゲッラでおいしいものを探す
>> 秋には収穫祭も目白押し!
村を見おろす時計塔を目指す
ブリジゲッラはオリーブオイルの村らしく、歩いていると村のあちこちでテラコッタに植えられた観賞用のオリーブの木が置かれているのをみかけます。
初夏に訪れたときは、小さなオリーブの実がふくらみ始めていました。


オリーブの枝の向こう側に見えているのは、切り立った岩山の上にそびえ立つ時計塔。



時計塔は、ブリジゲッラのシンボルのひとつです


時計塔へは村から続く石段を上って、徒歩で行くことができます。
時計塔へ上るときには、道しるべが指す方向へ向かって歩いていってくださいね。
ブリジゲッラのシンボル・時計塔へ上がる
ブリジゲッラの時計塔(Torre dell’Orologio)へは秋の日に上りました。
イタリアの秋は日本の秋とは違って雨が多く、この日もあいにくのお天気。
時計塔へ上っていく途中の階段から見下ろした、秋色のブリジゲッラはこちらです。


連なる屋根のレンガ色が、秋の気配とマッチして素敵ですよね。
青空がひろがるお天気の日もいいですが、小雨がぱらつき霞がかかったブリジゲッラも絵画のごとく美しかったです。





観光客にはひとりも会いませんでした…
こんな美しい景色をひとり占めできるだなんて贅沢すぎる!
眼下の景色を眺めて一息いれたら、ふたたび頂上の時計塔を目指し階段を上りました。





到着ー!!
眼下には、ブリジゲッラの全景を望むことができます。
向かいにみえる岩山には、今いる時計塔と対をなすように城塞がそびえていました。


城塞へも、村から続く坂道や階段を通れば、頂上まで上って行くことができます。



まだ体力が残っていれば、向かいにある城塞へも上りましょう!
もうひとつのブリジゲッラのシンボル・城塞へ上る
もうひとつの岩山にそびえる城塞(La Rocca Manfrediana)へは、雲ひとつない青空が広がる初夏に上りました。
城塞側からも、時計塔がよく見えましたよ。





時計塔からも城塞からも、すばらしい眺めを堪能しました!
それにしても、季節が違うと印象もがらりと変わりますよね。



ところで同じ日に、時計塔と城塞の両方に上るのは時間的にどうなのかな?
日帰りでブリジゲッラを訪れた場合、観光にとれる時間は半日ほどですが、小さな村なので時計塔と城塞の両方に上るのは十分可能。
いづれにしても、高い場所から見下ろすブリジゲッラ村と、豊かな自然が織りなす周囲の景観は必見です。
ロバの小径を歩く
さてさて、ふたたび村へ下りてきたところで、もうひとつの見どころへ案内しましょう。
『ロバの小径(Via degli Asini)』です。


といっても小径(こみち)とは名ばかりで、実は通路。古い建物の内にある廊下なのです。
『ロバの小径』が入っている建物の外観はこちら。





半月形をした小窓のあるフロアが「ロバの小径」だよ
ここは、かつてロバが飼われていた建物。
下層階の1階と2階でロバが飼育されていて、上の階には人が住んでいたそうです。
「ロバの小径」から出発したロバたちは、急斜面を背中に荷物をのせて運搬していたとの説明書きがありました。
建物の内部は綺麗にリフォームされていて、今は住居として使われています。


想像してみてください。
家の玄関から一歩外に出ると、すぐ目の前が歴史的な名所『ロバの小径』ですよ!


古いものをたいせつに遺し、現在に生きる人々の営みと融和させる、イタリアらしさを感じさせる空間でした。
極上オリーブオイルの里でおいしいものを探す


冒頭でも書きましたが、ブリジゲッラは「イタリアオリーブオイル協会認定の町」の称号を獲得した村でもあります。
筆者がブリジゲッラを訪問したきっかけも、実はオリーブオイルでした。



ブリジゲッラのオリーブオイルを初めてテイスティングして以来、ずっと訪れたいと思っていたんです
ブリジゲッラのオリーブオイルは、この地域一帯でしか栽培されていないふたつの土着品種のオリーブからつくられています。
時計塔のある丘上から見下ろすと、オリーブ林が山の斜面に広がっているのが見えていました。


ブリジゲッラのオリーブオイルをオリーブの品種で分けると・・・
- ノストラーナ・ディ・ブリジゲッラ(Nostrana di Brisighella)種
新鮮な緑の香り。口に含むとフルーティーさの中に苦み辛みが感じられるバランスのよいオリーブオイル。
この小さな地域のみの品種という希少価値もある。 - ギアッチョラ(Ghiacciola)種
さらに生産量が少ない品種。ノストラーナ種より少しやさしい印象の個性で、いろいろなお料理に使いやすい。
ほぼ自産自消に近いという希少性や品質の良さから、お値段もそれなりにします。
でもせっかく訪れたのなら、訪問記念にブリジゲッラ産オリーブオイルを買うのも一案でしょう。
オリーブオイルは、ブリジゲッラの特産品を売るお土産屋さんで購入することができます。



お店の人にお願いすれば、オリーブオイルのテイスティングもさせてもらえるよ


参考記事 【初心者向け】オリーブオイルをテイスティングするときのポイントを解説
オリーブオイルのほかに、先に紹介した赤ワインのサンジョベーゼ・ディ・ロマーニャDOC、黒トリュフ、チーズなど特産品が多く、おいしいもの好きにとってはお土産探しも楽しいブリジゲッラ。



『スローフード推進の町』に選ばれたのも納得ですね
ブリジゲッラの中心地から少し歩いた場所には、オリーブオイルの直売所もありました。


【2025年11月】ブリジケッラの収穫祭スケジュール


ブリジゲッラでは、毎年11月の日曜日に サーグラ(sagra)と呼ばれる収穫祭が催されています。
11月のイタリア旅行では事前に日程をチェックし、興味のある収穫祭を目当てにブリジゲッラを訪れるのもおすすめです。
New!! 2025年秋・ブリジゲッラの収穫祭スケジュール
- 11/9(日)『仔豚祭り』
Sagra del Porcello - 11/16(日)『洋ナシと熟成チーズ祭』
Sagra della Pera Volpina e del Formaggio Stagionato - 11/23(日)『トリュフ祭』
Sagra del Tartufo - 11/30(日)『オリーブと新オリーブオイル祭り』
Sagra dell’Ulivo e dell’Olio
なお最新情報は、公式サイトなどで各自ご確認をお願いします。
(当サイトでも、適宜更新します)
ブリジゲッラ観光サイト(英語)



地元の人達と交わり名物料理を味わう体験は、きっと忘れられない思い出となるね



秋のイタリアは食の季節!
天気が不安定というデメリットを越える楽しみがたくさん待っています
ブリジゲッラは日帰り小旅行におすすめ|まとめ


本記事では『イタリアの最も美しい村』にも選ばれた小さな村・ブリジゲッラの歩き方を紹介しました。
\公共交通機関利用で行くことができる/
【半日観光におすすめ】ブリジゲッラの歩き方
- 村を見下ろす時計塔を目指す
- ブリジゲッラのシンボル・時計塔へ登る
- もう一つの村のシンボル・城塞へ登る
- ロバの小径を歩く
- 極上オリーブオイルの村ブリジゲッラでおいしいものを探す
>> 秋には収穫祭も目白押し!
次回のイタリア旅行では「イタリアの最も美しい村」ブリジゲッラへ足をのばしてみてはいかがでしょうか。
有名観光都市とくらべて治安がいいので、ひとり旅の女性でも気軽に行くことができますよ。
さいごまでお読みいただき、ありがとうございました。
イタリアでは、お土産をさがしにスーパーへ行くのもお忘れなく!
ご存じですか?イタリア渡航がもうすぐ変わります!
旅先での予期せぬアクシデントがつきもの。もしもにそなえて海外旅行保険への加入は必須です。
とはいえ昨今の円安ユーロ高もあり、海外旅行にはなにかと出費がかさむのが悩ましいですよね。
▶ 海外旅行保険に無料で加入できる方法を別記事で紹介しているので、参考にしてみてください。